プラスネジに見えるけど潰れてしまう原因はポジドライブかも

プラスのネジを回そうとしてる時になかなかうまく回らない時がある場合はネジの規格がポジドライブかもしれないです。

ポジドライブとは

ポジドライブとは、主にヨーロッパを中心に使用されているネジの頭部形状の一種で、プラス(フィリップス)ドライバーと似て非なる構造を持ったドライバー&ネジ規格です。正式には 「Pozidriv®」 と書かれ、ISO 8764にも準拠した国際規格です。

ポジドライブとプラスネジの見分け方

ポジドライブこのネジはどちらのネジ規格なのか見分けれなければネジ頭を潰してしまうため見た目の特徴を解説します。

プラスネジは十字ですがポジドライブは「※(こめじるし)」と覚えておくと間違えません。

ポジドライブのネジは十字の大きな切り欠きに対して斜めの傷のようなものがついています。

ポジドライブのほうは溝の中にさらに溝があり、普通のプラスドライバーの方は溝がないです。

実際にネジとドライバーを合わせてみると同じ規格同士は隙間なくピッタリ接触していますが、違う規格同士を組み合わせるとガバガバの状態で安定しません。このままネジ回しをするとすぐにネジがダメになってしまいます。

ポジドライブが使われている場所

ポジドライブは主にヨーロッパで使用されている規格のためヨーロッパの企業の製品ではよく見かける形状になります。

  • プロのアーティストがよく使うギターアンプにMarshallというブランドがありますがこちらの製品はポジドライブのネジが使われています。
  • 掃除機で有名なダイソン
  • 音響機材のスピーカーケーブルのコネクタでノイトリックのスピコンという製品がありますがこちらもポジドライブが使われています。
  • ヨーロッパの輸入家具など

意外と身近な環境にプラスネジとポジドライブが存在しているためDIYで分解などをされる方はどちらのドライバーも持っていた方が製品を破損させないです。

ポジドライブVSプラスドライバー

ポジドライブの規格はトルク(力)伝達が高いためネジを回す力をネジに伝えやすく工具とネジが外れにくいので正しい工具を使用している場合はネジが潰れる心配が少ないです。

プラスネジは正しい工具を使用していてもトルクが逃げてしまって工具が外れることが多くその際にネジが潰れることが多いです。

普及率では圧倒的にプラスドライバーであるためポジドライブの工具を探すのが大変です。

ポジドライブプラスドライバー
溝の形状追加の溝あり(8本線)十字のみ(4本線)
トルク伝達高いやや劣る
カムアウト(滑り)起こりにくい起こりやすい
互換性なしなし
外見の見分けこめじるし十字

サイズの違い

プラスドライバーのサイズが様々あるのと同様にポジドライブにもサイズの違いがあります。サイズが違っていると規格が合っていてももちろんネジが滑ってしまいネジを潰すことになります。

基本的にはプラスドライバーの1,2,3番というサイズと同様にPZ1,PZ2,PZ3というようなサイズ表記になっています。

よく使うプラスドライバーが2番であるのと同様にポジドライブもPZ2をよく使用されるサイズかと思います。

しかし上記のノイトリックのスピコンコネクタの例だとPZ1というサイズなので小さいまたは大きな製品の分解などを行う予定がある方はPZ1,PZ2,PZ3まで揃えておくと安心です。